この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可奈さん
第6章 風
「どこにも連れてってもらえなかったな」
遠い眼差しで可奈さんが呟いた。
俺ならいつだって…
「拓也さん、次は新しい彼女ときなよ」
俺をみてニコッと笑う。
「え?」
「きっと喜ぶよ~」
「……」
ひやかすようなその口調に、気持ちはガックリと肩を落とす。
「可奈さん、風が冷えてくるから、陽が沈む前にここを出たほうが…」
めげずに話題を変えよう。帰りに何かご馳走したい。
「そうだね。
バイクからも見えるし。
あ、今日のお礼をしなきゃ」
「いえ、お礼なんて」
「あはは…、気にしなくていいわよ。友達が定食屋さんやってるの。なかなかおいしいのよ。そこでお腹いっぱい食べてもらうから」
「え…それってどこにあるんですか?」
「職場の近くなの。
だから時々食べに行くのよ」
「はあ…」
友達って…、男?
遠い眼差しで可奈さんが呟いた。
俺ならいつだって…
「拓也さん、次は新しい彼女ときなよ」
俺をみてニコッと笑う。
「え?」
「きっと喜ぶよ~」
「……」
ひやかすようなその口調に、気持ちはガックリと肩を落とす。
「可奈さん、風が冷えてくるから、陽が沈む前にここを出たほうが…」
めげずに話題を変えよう。帰りに何かご馳走したい。
「そうだね。
バイクからも見えるし。
あ、今日のお礼をしなきゃ」
「いえ、お礼なんて」
「あはは…、気にしなくていいわよ。友達が定食屋さんやってるの。なかなかおいしいのよ。そこでお腹いっぱい食べてもらうから」
「え…それってどこにあるんですか?」
「職場の近くなの。
だから時々食べに行くのよ」
「はあ…」
友達って…、男?