この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可奈さん
第7章 恋敵
「俺達は頑張って可奈と同じ高校に行った」
「……」
「3人でずっと仲が良かったから、男は誰も可奈には近づけなかった。
俺達も当然、可奈が俺ら2人のどっちが好きなのかを知りたくなったんだ」
「はあ…」
「ちゃんと聞け!」
「はい」
ファザコン…
可奈さんファザコン
「だから、高校の卒業前に2人で訊いたんだ、どっちが好きかはっきりしてくれ、って。
……そしたら」
「そしたら?」
「冗談言うなって笑い転げやがった…、そんで、自分はバイト先の蕎麦屋のオヤジが好きなんだって言いやがった…」
あぁ…
瓦礫の上に雨が降る。
俺は氷がとけて薄くなったコーラを仕方なく飲み干した。
オヤジオヤジ…
なんで俺はオヤジじゃないんだ。
可奈さんあと30年待ってくれるかな、そしたら俺も立派なオヤジに…
「そういえば可奈は?」
「……」
「3人でずっと仲が良かったから、男は誰も可奈には近づけなかった。
俺達も当然、可奈が俺ら2人のどっちが好きなのかを知りたくなったんだ」
「はあ…」
「ちゃんと聞け!」
「はい」
ファザコン…
可奈さんファザコン
「だから、高校の卒業前に2人で訊いたんだ、どっちが好きかはっきりしてくれ、って。
……そしたら」
「そしたら?」
「冗談言うなって笑い転げやがった…、そんで、自分はバイト先の蕎麦屋のオヤジが好きなんだって言いやがった…」
あぁ…
瓦礫の上に雨が降る。
俺は氷がとけて薄くなったコーラを仕方なく飲み干した。
オヤジオヤジ…
なんで俺はオヤジじゃないんだ。
可奈さんあと30年待ってくれるかな、そしたら俺も立派なオヤジに…
「そういえば可奈は?」