この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可奈さん
第9章 熱
「俺行かなきゃ」
「あら、また飲み会?」
「いや、あ、そう飲み会なんだ」
立ち上がった俺を見上げて「うふふ、デートだったりして」と楽しげに笑うばあちゃん。
「だったらいいんだけどね。じゃあまた来るよ、急ぐからもう行くね」
「はいはい気をつけて」
ばあちゃんの声に送られてドアを閉め、階段を下りて踊場で足を止めた。
「…ッ…あれ?」
可奈さんがさっきと同じ場所で下を見下ろしている。
でもなんか違う。
ん?
服が変わってる。
黒っぽい長袖の上着、…もしかして、ライダースジャケット?
「あ…」
風に乱れる髪に触れた手には、レザーのグローブがはめられていた。
………
しばし思考停止に陥る俺。
可奈さんが背を向けて部屋に入ってく。
え、あれってメット?
ほんの一瞬、腕に引っ掛けた白いメットが確かに見えた。
「あら、また飲み会?」
「いや、あ、そう飲み会なんだ」
立ち上がった俺を見上げて「うふふ、デートだったりして」と楽しげに笑うばあちゃん。
「だったらいいんだけどね。じゃあまた来るよ、急ぐからもう行くね」
「はいはい気をつけて」
ばあちゃんの声に送られてドアを閉め、階段を下りて踊場で足を止めた。
「…ッ…あれ?」
可奈さんがさっきと同じ場所で下を見下ろしている。
でもなんか違う。
ん?
服が変わってる。
黒っぽい長袖の上着、…もしかして、ライダースジャケット?
「あ…」
風に乱れる髪に触れた手には、レザーのグローブがはめられていた。
………
しばし思考停止に陥る俺。
可奈さんが背を向けて部屋に入ってく。
え、あれってメット?
ほんの一瞬、腕に引っ掛けた白いメットが確かに見えた。