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可奈さん
第9章 熱
「どうしてこんなところに…アハハ、おっかしいわね」
そう言って玄関の下がり戸棚を開くと、中にあったメットの横に素早く滑り込ませた。
「………」
そんな事しなくていい
「さあどうぞ、上がって…、ッ…」
俺は答えるより先に、彼女を抱き締めた。
「可奈さん…」
シャンプーの香りがした。
「あ、あの…、私、泣いてないけど…」
「わかってます」
俺が泣きたい。
「もしかして、俺を確認する為にわざわざバルコニーから外を?」
「あ、えぇっと…その…」
胸元で声がする。
「本当の事を言って…」
「…うん、そう」
「いつから?」
「…ど、土曜日の夕方はいつも…」
えっ?
な、なにそれ
「どうして連絡くれないんです」
「………」
「可奈さん」
「あの…、私から連絡してもいいのかな?って…、その、いつも、待ってたから…」
そう言って玄関の下がり戸棚を開くと、中にあったメットの横に素早く滑り込ませた。
「………」
そんな事しなくていい
「さあどうぞ、上がって…、ッ…」
俺は答えるより先に、彼女を抱き締めた。
「可奈さん…」
シャンプーの香りがした。
「あ、あの…、私、泣いてないけど…」
「わかってます」
俺が泣きたい。
「もしかして、俺を確認する為にわざわざバルコニーから外を?」
「あ、えぇっと…その…」
胸元で声がする。
「本当の事を言って…」
「…うん、そう」
「いつから?」
「…ど、土曜日の夕方はいつも…」
えっ?
な、なにそれ
「どうして連絡くれないんです」
「………」
「可奈さん」
「あの…、私から連絡してもいいのかな?って…、その、いつも、待ってたから…」