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可奈さん
第9章 熱
シャツを脱ぎ、ジーンズを脱ぎ捨てた。

布団に入って横になり、壁を向いてしまった可奈さんの背中を見つめた。


「可奈さん、こっち…」

「………」

「可奈さん…」

「…できないよ」

「できます」


へんな会話。


「混乱してて…」


その方がいい…


「早くしないと襲いますよ」


彼女がこっちを見た。


「…お…襲わないで…」

「襲いませんから早く…」


襲うけど。


その引きつった顔が充分に俺を奮い起たせる。
ワンピースから覗いている白いふくらはぎを掴んで無理やり開きたい、そして…


見つめられている事に耐えかねたのか、可奈さんは視線を外してゆっくりと立ち上がり、肌掛けを捲って待っている俺のそばに座った。


「気に入らないと思う、オバサンだから…」


悲しそうにそう言った。




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