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可奈さん
第9章 熱
意外な言葉だった。
彼女がそんな事を気にしていたなんて。
「俺には、魅力的な女性にしか見えません」
「……私が?」
「他に誰がいるんです、俺には可奈さんしか見えてないのに…」
真実かどうかを確かめようとする彼女の瞳が俺の理性をあと一歩で崩壊させようとした時、彼女の指先が俺の髪にかかり、そのまま耳を通って左の頬で止まった。
「………」
桜の花びらがひとかけ、ふわふわと舞い散るのを眺めているような無の時間。
「ありがとう…、拓也さん」
急に大人びた彼女の眼差しと声に押され、頷く事しかできない。
頬に触れたままの手に手を重ね、思わずギュッと握りしめた。
「お、俺どうすれば…」
チュッ…
「ッ…」
それは頬への軽いキスだった。
呆然とする顔を両手で挟み、彼女が唇を近づけてくる。
彼女がそんな事を気にしていたなんて。
「俺には、魅力的な女性にしか見えません」
「……私が?」
「他に誰がいるんです、俺には可奈さんしか見えてないのに…」
真実かどうかを確かめようとする彼女の瞳が俺の理性をあと一歩で崩壊させようとした時、彼女の指先が俺の髪にかかり、そのまま耳を通って左の頬で止まった。
「………」
桜の花びらがひとかけ、ふわふわと舞い散るのを眺めているような無の時間。
「ありがとう…、拓也さん」
急に大人びた彼女の眼差しと声に押され、頷く事しかできない。
頬に触れたままの手に手を重ね、思わずギュッと握りしめた。
「お、俺どうすれば…」
チュッ…
「ッ…」
それは頬への軽いキスだった。
呆然とする顔を両手で挟み、彼女が唇を近づけてくる。