この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
可奈さん
第11章 葛藤
「若いツバメかぁ。ある意味羨ましい……」
「ツバメじゃねえし」
「お前今ツバメって言ったろ」
「よく聞けよ、若いツバメって愛人の事だろ?俺は違う」
「ツバメじゃなくてマジメか……じゃあ相手も真剣って事?」
う、言葉に詰まる。
「それは、まだ何とも……でも…」
「だよな、年いくつだよ」
「34」
「うーむ、需要と供給の一致か」
「は?なんだよそれ」
「お前は若くてエネルギーが有り余ってる、一方あの人は男を亡くした寂しい大人の女……な?」
「……」
「羨ましいぜ…。
愛の手ほどき受けてんのかぁ」
ため息を空中に撒き散らして目を細める不気味な顔。
「や、やめろっ、その顔でへんな妄想するな!」
俺はヤツの肩を揺すってこっちの世界へと引き戻した。
「井口ー!配達だぞー!」
店長から声が掛かる。
「はーい、すぐ出ます。じゃあな木田、お疲れ」
「あ、飲み会来いよ、人数に入れとくぞ、たまには付き合え」
「あぁわかった」
立ち上がる木田を残し、俺はカウンター越しにピザ箱2個を受け取った。
「ツバメじゃねえし」
「お前今ツバメって言ったろ」
「よく聞けよ、若いツバメって愛人の事だろ?俺は違う」
「ツバメじゃなくてマジメか……じゃあ相手も真剣って事?」
う、言葉に詰まる。
「それは、まだ何とも……でも…」
「だよな、年いくつだよ」
「34」
「うーむ、需要と供給の一致か」
「は?なんだよそれ」
「お前は若くてエネルギーが有り余ってる、一方あの人は男を亡くした寂しい大人の女……な?」
「……」
「羨ましいぜ…。
愛の手ほどき受けてんのかぁ」
ため息を空中に撒き散らして目を細める不気味な顔。
「や、やめろっ、その顔でへんな妄想するな!」
俺はヤツの肩を揺すってこっちの世界へと引き戻した。
「井口ー!配達だぞー!」
店長から声が掛かる。
「はーい、すぐ出ます。じゃあな木田、お疲れ」
「あ、飲み会来いよ、人数に入れとくぞ、たまには付き合え」
「あぁわかった」
立ち上がる木田を残し、俺はカウンター越しにピザ箱2個を受け取った。