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可奈さん
第11章 葛藤
「そうね、わざわざありがとう拓也さん」
可奈さんの優しい微笑み。
「あまり無理しないでくださいね」
「やだ優しい~。がんばりまーす」
「今日一番の癒しだわー」
なんだこの二人は。
3人に見送られ、俺は可奈さんだけに「じゃあまた」と言った。
「また来てねー」
「またねー、待ってるわよー、修平さんによろしくねー」
違うっちゅうねん。
でも可奈さんが笑ってるからまあいっか。
あぁ腹へった。
修平さんのまかない食いてー。
今来た道を戻りながら、ふと立ち止まる。
──こんな弟がいたら嬉しいですけどね
ごく自然に話していた可奈さんに、俺はちょっぴり傷付いた。
弟になんかなりたくない。俺はちっとも嬉しくない。
きっとあの店長様に話を合わせただけだ。
まさか恋人だなんて言えないもんな……。
なぜ…
いや、今は言えないよな、何もかも中途半端だし。
早く紹介できるようになりたい。
「俺の恋人の可奈さんです」
そしたら俺達は世界一の幸せ者!
グルルル…
腹の虫まで応援してるぜ。
俺はまたスキップを再会し"たかひら"へ急いだ。
可奈さんの優しい微笑み。
「あまり無理しないでくださいね」
「やだ優しい~。がんばりまーす」
「今日一番の癒しだわー」
なんだこの二人は。
3人に見送られ、俺は可奈さんだけに「じゃあまた」と言った。
「また来てねー」
「またねー、待ってるわよー、修平さんによろしくねー」
違うっちゅうねん。
でも可奈さんが笑ってるからまあいっか。
あぁ腹へった。
修平さんのまかない食いてー。
今来た道を戻りながら、ふと立ち止まる。
──こんな弟がいたら嬉しいですけどね
ごく自然に話していた可奈さんに、俺はちょっぴり傷付いた。
弟になんかなりたくない。俺はちっとも嬉しくない。
きっとあの店長様に話を合わせただけだ。
まさか恋人だなんて言えないもんな……。
なぜ…
いや、今は言えないよな、何もかも中途半端だし。
早く紹介できるようになりたい。
「俺の恋人の可奈さんです」
そしたら俺達は世界一の幸せ者!
グルルル…
腹の虫まで応援してるぜ。
俺はまたスキップを再会し"たかひら"へ急いだ。