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可奈さん
第12章 恋というもの
「お友達?」
落ち着いた声色で当たり前の質問。
「はい」
「かわいい子ね」
そう、ユミはかわいい。
「久しぶりに会ったんですけど、彼氏が出来たらしいです」
あんな不誠実そうな男で大丈夫なのか?
人のこと言えないけど。
でもバイト先に来るなんて俺より余程ユミのこと……
「あら残念。拓也さんとならお似合いなのに」
え?
え?
どゆこと?
ねぇ可奈さん
どーゆーことですかぁー?
コツコツとヒールを響かせて可奈さんが歩く。その左側を重い足取りの俺が歩く。
なんなんだ、なんでこんな展開に。
宙ぶらりんの気持ちを何とかしたい。
黙っていても始まらない。
くそっ!
「可奈さん」
「なあに?」
「その荷物持ちます、可奈さんバッグもあるし、俺、手ぶらですから」
「そう?悪いわね、ありがとう」
荷物を受け取ると可奈さんの左手が空いた。
「あの…」
「なあに?」
「手を繋いでもいいですか?」
彼女はにっこり微笑んで「ハイッ」と俺の方に手を伸ばしてきた。
やった!
落ち着いた声色で当たり前の質問。
「はい」
「かわいい子ね」
そう、ユミはかわいい。
「久しぶりに会ったんですけど、彼氏が出来たらしいです」
あんな不誠実そうな男で大丈夫なのか?
人のこと言えないけど。
でもバイト先に来るなんて俺より余程ユミのこと……
「あら残念。拓也さんとならお似合いなのに」
え?
え?
どゆこと?
ねぇ可奈さん
どーゆーことですかぁー?
コツコツとヒールを響かせて可奈さんが歩く。その左側を重い足取りの俺が歩く。
なんなんだ、なんでこんな展開に。
宙ぶらりんの気持ちを何とかしたい。
黙っていても始まらない。
くそっ!
「可奈さん」
「なあに?」
「その荷物持ちます、可奈さんバッグもあるし、俺、手ぶらですから」
「そう?悪いわね、ありがとう」
荷物を受け取ると可奈さんの左手が空いた。
「あの…」
「なあに?」
「手を繋いでもいいですか?」
彼女はにっこり微笑んで「ハイッ」と俺の方に手を伸ばしてきた。
やった!