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可奈さん
第13章 思い込み
「急に呼び出したりしてごめんなさい」
「とんでもない、ありがとうございます」
可奈さんの髪の色が変わっていた。
「久しぶりだな、元気そうでなにより」
「小山さん、お久しぶりです」
例によってカウンターに陣取った2人に近づき、俺は可奈さんの隣に座った。
「こんばんは、この前はありがとうございました。お陰様で母はすっかり良くなりました。手術前よりずっと元気なの。うふふっ」
「よかったですね。修平さんも心配してましたよ」
麻由さんが目を細めて頷いた。
「俺、かつ丼にしようかな」
「はい」
おしぼりと水をカウンターに置き「かつ丼ひとつお願いします」とキッチンに声を掛ける麻由さんが、なんかいつもと違う。
「よお拓也、元気か」
「こんばんは」
中華鍋を振りながら、修平さんが白い歯を覗かせた。
夕食時の店内はほぼ満席で、配膳や会計に麻由さんともう1人のパートさんはフル回転。
片付けた席には直ぐに次の客が座り、「ありがとうございました」と「いらっしゃいませ」が交互に飛び交っていた。
「とんでもない、ありがとうございます」
可奈さんの髪の色が変わっていた。
「久しぶりだな、元気そうでなにより」
「小山さん、お久しぶりです」
例によってカウンターに陣取った2人に近づき、俺は可奈さんの隣に座った。
「こんばんは、この前はありがとうございました。お陰様で母はすっかり良くなりました。手術前よりずっと元気なの。うふふっ」
「よかったですね。修平さんも心配してましたよ」
麻由さんが目を細めて頷いた。
「俺、かつ丼にしようかな」
「はい」
おしぼりと水をカウンターに置き「かつ丼ひとつお願いします」とキッチンに声を掛ける麻由さんが、なんかいつもと違う。
「よお拓也、元気か」
「こんばんは」
中華鍋を振りながら、修平さんが白い歯を覗かせた。
夕食時の店内はほぼ満席で、配膳や会計に麻由さんともう1人のパートさんはフル回転。
片付けた席には直ぐに次の客が座り、「ありがとうございました」と「いらっしゃいませ」が交互に飛び交っていた。