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可奈さん
第14章 可奈さん
ドアを開けた可奈さんは、俺を見るなり「ちょっと待ってて」と、1度引っ込み、すぐにバスタオルを持って現れた。


「雨に濡れたの?風邪ひいちゃうわ。これ、使って」

「すみません」


玄関に突っ立ったまま髪を拭き、寒気がしたのでそのままタオルを肩に羽織った。

それはあの日と同じ白いバスタオルで、俺は一瞬、時間が戻ったような気がした。


「前にもこんな事がありましたね」

「……ええ、夏に」


彼女の耳にある赤いピアスが、あの日と違う事を俺に教える。


「まだ起きてたんですね」


彼女は軽く頷いた。


「いろいろと、片付けなくちゃいけなくて」

「もしかして、引越しの?」

「あ、うん、そうなの。手を付けたばかり」


可奈さんは、俺から3歩下がった場所にいた。

その距離の意味が俺にはわかる。
アイツに出された条件を、真面目に守っているつもりなんだ。

俯いたまま、握った両手を見つめている彼女は、やっぱり可奈さんだった。




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