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可奈さん
第14章 可奈さん
「ねえ、タク。追いかけないの?」


ユミの声がする。


「うん、いい」


俺は、彼女が消えた場所を見つめていた。


「タク、あの人の事、ホントに好きだったんだね」

「うん、ホントに好きだった」

「……ま、いっか。
涙でてるよ。はい、ハンカチ」

「え、いや、いいよ。涙じゃない」

「そう」


彼女は……

可奈さんは、ちゃんと可奈さんを生きていた。

ちっとも変わってない。

生き生きして、一生懸命で……

嬉しい。
俺は嬉しかった。
嬉しくて胸が震えた。

可奈さん…


「私も素敵な大人になろうっと」

「ユミは、卒業したら何するの?」

「私?とりあえず秘書検定は取ったから…」

「ひ、秘書検定!?」

「そ、就職に有利だと思うし、いろいろ役立つみたいだし」

「秘書はやめとけば?」

「なによ、私には無理だって言いたいの?」

「違うよ、そうじゃない」

「フンッ、どうせ上手くいって受付け嬢ぐらいだと思ってるんでしょ。見てなさいよ、超一流企業の社長秘書目指してやるから」

「いや、絶対やめた方がいいって」



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