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可奈さん
第1章 窓辺の彼女

「あ、ばあちゃん忘れてた」
急いで階段を上がり、5階のブザーを鳴らした。
「あら拓也、いらっしゃい」
たしか76才になるばあちゃんはこの頃足が弱ってきて、外に出るのが億劫になってきたらしい。
それでもまだボケてはいない。
「ばあちゃんこれ、いつものピザ」
「まあ、ありがとう。紅茶を入れるわね」
ピザにはコーラだろ、と無言の突っ込みを入れる俺の手から箱を受け取りキッチンに消えて行く。
「ばあちゃん、俺これから飲み会なんだ、だから何もいらないよ、もう行くから」
「あらまた?
飲んでばかりいないで早く彼女つくんなさいよ」
麦茶の入ったグラスを盆に乗せ、いつものセリフと一緒に玄関まで持ってくるばあちゃん。
「そのうちね」
カランと氷を揺らし、渇いた喉に一気に流し込む。
「拓也はモテると思うんだけどねぇ…」
天井を見上げるように俺を見る。
急いで階段を上がり、5階のブザーを鳴らした。
「あら拓也、いらっしゃい」
たしか76才になるばあちゃんはこの頃足が弱ってきて、外に出るのが億劫になってきたらしい。
それでもまだボケてはいない。
「ばあちゃんこれ、いつものピザ」
「まあ、ありがとう。紅茶を入れるわね」
ピザにはコーラだろ、と無言の突っ込みを入れる俺の手から箱を受け取りキッチンに消えて行く。
「ばあちゃん、俺これから飲み会なんだ、だから何もいらないよ、もう行くから」
「あらまた?
飲んでばかりいないで早く彼女つくんなさいよ」
麦茶の入ったグラスを盆に乗せ、いつものセリフと一緒に玄関まで持ってくるばあちゃん。
「そのうちね」
カランと氷を揺らし、渇いた喉に一気に流し込む。
「拓也はモテると思うんだけどねぇ…」
天井を見上げるように俺を見る。

