この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
可奈さん
第5章 来訪者
クスッと力無く笑う彼女の表情には哀しいあきらめの色が見えた。


「奥様は何を思っていたのかしら。
毎回報告してくる運転手の言葉を聞き、夜中に家に戻って来る夫の姿を見て…。
私は自分がこの世で一番幸せな女だと信じて疑わなかった。誰にも知られず、彼を本当に支えてあげているのは私で、私こそが誰よりも彼を愛しているんだって…」


俺の心はギシギシと軋み、手のひらの汗を何度も腿に擦りつけた。


最低な男じゃねぇか…


「奥様はなぜか急に私の目の前で、いつもきちんと着こなしているお洋服の上をサッと脱いでいくの」

「え…」

「40代後半に癌を患ってから、夫には1度も肌をみせておりませんでした、って仰った」

「あの…」

「下着まで脱いで露になった胸が…、片方の乳房が、…なかったの…」

「ッ…」


湯呑みがカタカタとテーブルを叩く。


「可奈さん…」

「何も知らなかった。
それにまさか…奥様がそこまでなさるなんて」



/266ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ