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遠回りしたけど
第8章 大事にされるって
「ばっ、馬鹿じゃないの!
なにそれ、急に何言ってんの、なお」
「馬鹿って何よ!
大輝が言わせたんじゃない!」
「だって、そんな意味だなんて思ってなかったし!」
「じゃあ、どんな意味だと思ってたの?」
「えっ!?」
大輝は少しだけ驚いたような声を上げると
わたしから視線を逸らした。
「まだ・・・から・・・」
「え?」
「だからー!まだ俺だけ寝てたから
昨日の今日で・・・よく眠れるなーとか
緊張してないのかなとか
思ってんのかなって思ったの・・・!」
大輝はそう言うと、抱きしめていた腕に
ぐっと力を込めてわたしを抱き寄せた。
「緊張してて・・・昨日寝れなかったっつーの・・・」
恥ずかしそうに白状する大輝が
すごく、すごく、かわいくて
くすりと少しだけ笑ってしまった。