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遠回りしたけど
第8章 大事にされるって
「なんで笑うんだよ!」
「だって・・・」クスクス
わたしに緊張してくれることが嬉しくて
どうしても笑ってしまう。
「・・・嬉しいの」
昨日大輝と体が繋がれたことよりも、
大輝がそうやってわたしに対して
ドキドキしてくれるんだって思うと、
心が繋がれたみたいで
「好きって言われてるみたいで、嬉しいの」
わたしはそう囁くと
大輝の体をぎゅっと抱き返した。
大輝は少しだけ息を吐くと
「だからぁ!小学生の時からだって言ってるじゃん!」
ちょっと怒ったように言った。
「うん、前に聞いた」
でもね、大輝。
「小学生の時から、何?」
まだ聞いてないよ、大輝の口から。
好きだっていう言葉。
でも今はもうそんなことは
どうでもよくなっていた。
大輝がわたしのことを好きって
もうこっちが恥ずかしくなるくらいわかっているから。