この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
遠回りしたけど
第9章 遠回りしたけど
「ま、まじで…?ドッキリじゃなくて…?」
「マジマジ、大真面目に」
「いつ…から?」
「俺は小学生の時から狙ってた」
大輝!?
何を血迷ったの!?
なんでそんなこと言っちゃったの!?
は、恥ずかしい…!
「えー!?どこがいいのこんなの!!」
「んー…」
大輝は隣に並ぶわたしの顔をチラッと見ると、恥ずかしそうに少し笑いながらこう言った。
「全部!」
聞いてるこっちが恥ずかしい!
穴があったら入りたい!
でも、嬉しい…
わたしはにやけている顔を見られないように、顔にぐっと力を入れる。
わたしとは反対に忍は顔を歪め、心底気持ちが悪いというような表情をしていた。
「姉ちゃん…顔気持ち悪い…」
バレてた!!
さすが弟。
少しの表情の違いも隠せないようだ。