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遠回りしたけど
第9章 遠回りしたけど


「ま、まじで…?ドッキリじゃなくて…?」

「マジマジ、大真面目に」

「いつ…から?」

「俺は小学生の時から狙ってた」


大輝!?
何を血迷ったの!?
なんでそんなこと言っちゃったの!?
は、恥ずかしい…!


「えー!?どこがいいのこんなの!!」

「んー…」

大輝は隣に並ぶわたしの顔をチラッと見ると、恥ずかしそうに少し笑いながらこう言った。


「全部!」


聞いてるこっちが恥ずかしい!
穴があったら入りたい!

でも、嬉しい…
わたしはにやけている顔を見られないように、顔にぐっと力を入れる。

わたしとは反対に忍は顔を歪め、心底気持ちが悪いというような表情をしていた。


「姉ちゃん…顔気持ち悪い…」


バレてた!!
さすが弟。
少しの表情の違いも隠せないようだ。


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