この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
遠回りしたけど
第9章 遠回りしたけど
「大輝と姉ちゃんが幸せならいいんじゃないの?
でも家ん中でイチャイチャされるのは
姉ちゃんがニヤニヤしてて気持ち悪そうだからやめて」
「忍っ!」
さっきから気持ち悪い気持ち悪いってひどくない!?
姉弟なのにさ。
姉だから気持ち悪いのか?
確かにわたしの友達と忍がもしつきあってたとして、忍がニヤニヤしてたら気持ち悪いっていうか、あんま見たくないかも。
「大丈夫、イチャイチャは俺んちでするから」
ちょっと大輝!
なんか恥ずかしいよそれ!
別にいやらしいことなんて言ってないのに、大輝が言うといやらしく聞こえてしまう。
そんなこと思うのはわたしだけかもしれないけれど。
そんなことを思うわたしのほうがいやらしいのかも…
「じゃ、そういうことだから」
「はいはーい、お幸せにねー」
ひらひらと手を振る忍を背に、部屋から出ると
大輝は大きく息を吐いた。
「はぁぁぁ…なんか緊張したわ」
「なんで急に忍にあんなこと言ったの!?」