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遠回りしたけど
第9章 遠回りしたけど
「だって友達だし、ちゃんと言わなきゃなってずっと思ってたんだよ」
恥ずかしそうに俯きながら大輝が言う。
「い、いや…だった…?」
嫌…?
そんなことない!むしろ…
「嬉しかったよ…?」
わたしのこと好きでいてくれてるって、すごく嬉しかったし安心した。
「ほんとに!?」
大輝は嬉しそうに笑って 、ぎゅっとわたしを抱きしめてくれた。
「あのさ、なお…」
「ん?」
「今更…なんだけどさ…」
「うん」
わたしを抱きしめる腕の力が少し強まる。
耳元に大輝の心臓の音が聞こえる。
ドキ…ドキ…って、すごく早い心臓の音。
「…好き、だよ」
えっ…?
今、何て言ったの…?