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第5章 素直になってよ

大輝の気持ちが聞けると思ってドキドキしていたのに、
予想外のことを言われビックリして涙が止まった。




「ほら、帰るよ」




腕を引っ張られて立ち上がり、
大輝がわたしの鞄を持ってくれて教室から出た。




そのままいつもみたいに何も話さないまま
ゆっくりと自転車を漕いで
わたしの家に向かおうとして角を曲がる。




「なお、今日そっちじゃない」

「え？」

「俺ん家、来て」




そう言うと大輝はどんどん先に行ってしまう。