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遠回りしたけど
第6章 お買い物
バイトがある日は迎えに来てくれて、
ない日は大輝の家に行くようになった。
だからってキス以上のことはしなかった。
変わったことと言えば、
大輝の顔つきが変わったことくらいかな?
優しく見つめてきたり、
目が合うとキスをくれて
昔みたいにニカッて笑うの。
季節は変わって初夏になった時、
わたしはベッドの上で大輝の頭を膝枕してあげていた。
さらさらの髪の毛は、あの頃と変わらなくて
その髪を撫でながらいろんな話をしていた。
それでもまだ、あの言葉を
大輝の口から聞いたことはなかった。