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遠回りしたけど
第6章 お買い物
前を歩いている大輝が立ち止まったかと思うと
「ん、」って言って左手を差し出してきた。
そこにわたしの右手を重ねた。
すぐにあったかい手に握られて、
大輝の顔を見ると恥ずかしそうにしながらも
やっぱりニカッて笑ってくれた。
・・・好き。
わたしはこの笑顔が大好きだ。
自分の弟と同い年なのに、
なんでこんなに大輝にはドキドキして
キュンと胸が締め付けられてしまうのか・・・
それは、この笑顔が大好きだからだ。
今もわたしに合わせてゆっくり歩いてくれていて、
昔の強引で子供だった大輝なんかじゃないんだって思った。