この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Could you walk on the water ?
第19章 変貌
「彼にはまだ話していないわ」

「えっ、そうなんですか。いいんですか、こんなことを記事にしてしまって」

「いいわよ。この機会に皆さんに私の考えをお伝えしたかったですから」

「沙織さん、とても素敵なお話をありがとうございます。最後にもう一言だけお願いします・・・・・・・」

「どうぞ」

「一番好きな言葉を教えてください。人生訓でも座右の銘でも、過去に印象に残った言葉でも、何でもいいんですけど」

「人生訓・・・・・・・・・・」

沈黙を貫く堀内沙織の表情が、女性記者には眩しすぎるほどに美しかった。

辛抱強く、彼女は目の前の社長が答えを述べるのを待った。

そして、沙織は口を開いた。

「この言葉にしようかしら。大学時代、ゼミの教授に教えてもらった言葉よ」

「ゼミの教授に?」

「ええ。” Could you walk on the water ?”」

「”Could you walk on the water ?” ですか?」

「ええ」

「えっと・・・・・・、あなたは水の上を歩けますか、という意味でしょうか」

「”Could you walk on the water ?”  いろいろな捉え方ができると思うけど、私はそのとき、こう考えたの。『あなたには水の上なんか歩けないでしょう。でもね、私は歩けるのよ』、って」

「それはどういう・・・・・・・・」
 
「自信を持つの。自分には、他人にはできない何かが必ずある。だから、過剰なまでの自信を持つの。水の上だって歩けることができるんだからって、ね。まあ、一種の自己暗示ね。私は選ばれた、優秀な人間なんだって」

「なるほど・・・・・・・・」

「今の時代、若い人たちが自信を無くしているように思えるの。だからね、こう言いたいわ。過剰でも、勘違いでもいい。自分に自信を持ってって。だからこそ夢を持てるし、生きていくのが楽しくなる。違うかしら」
/117ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ