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Could you walk on the water ?
第7章 強要ストリップ
その場所に着いたのは、午後6時を少し過ぎたころだった。

かなりの遠距離に車を停車させ、大介は脇道を密かに歩いてきた。

ここで働く労働者と同じ、汚れた作業着で身を包んでいる。

堀内工務店の本社総務部をうまくだまし、何とか入手したものだ。

これであれば、すぐには露見しないはずだ・・・・・・・

寮の全景が見えてきたころ、大介は全ての不安と恐れを捨て去った。

大胆に、堂々と振る舞うんだ・・・・・・・・・

妙に隠れようとすれば、一層目立ってしまうことを、大介は知っていた。

彼は多くの作業員が行きかう正面入口から寮内に入り、大食堂の中を見つめた。

既に50名以上の作業員たちが席に着き、ビールで乾杯を始めている。

シャワーを浴びたのか、皆リラックスした雰囲気で騒いでいた。

食堂の一番端に、口数の少なそうな作業員たちが集まるテーブルがあった。

「新入りなんですけど、ここ、いいですかね」

大介の振る舞いは、そこにいる年配の労働者たちに不審を与えなかった。

誘われるままそこに座り、大介は近くにあった缶ビールを手にした。

周囲のテーブルのことに注意を払う連中はいないようだった。

大介はビールを僅かに舐め、改めて食堂内の様子を観察した。

60名、いや、70名はいるんじゃないだろうか。

慎重に従業員の顔を観察し、大介は、やがて、豊岡を含めた3名の姿を見つけた。

大介の位置からは相当に離れたテーブルに座り、笑顔でビールを飲んでいる。

「あいつら・・・・、反省の色もなくここに居続けるつもりか・・・・・・」

豊岡の背中に爪を食い込ませる妻の姿を想起し、大介は怒りを高めていく。

しばらくの後、食堂内に何名かの男たちが入ってきた。

「やばい・・・・・・・・・・」

堀内の姿がそこにあった。
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