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Could you walk on the water ?
第7章 強要ストリップ
その答えが得られないうちにやがて、食事は終わった。

だが、食堂を去ろうという作業員は誰もいなかった。

めいめいが酒を手にし、ここでこれから始まる何かを期待しているようだ。

大介は気づく。

食事が並んでいた場所に、いつの間にかステージ上の台が置かれていることを。

外は完全な闇になりつつあった。

堀内、そして役人は、ステージのすぐそばに座っている。

少し離れたテーブルに豊岡たちがいた。

よく観察すれば、若者の数はそれほど多くはなく、過半数が大介と同じか、更に上の世代のようだった。

突然、室内の照明が消えて、微弱なオレンジ色の光だけに支配される、妖しげな薄闇の空間になった。

一斉に拍手、そして口笛が鳴った。

「いいぞ、早くやれ!」

「待ちきれないぞ、奥さん!」

ステージ上に、作業員の1人と思われる中年の男があがった。

「本日は○○県土木部部長の白石様がいらしてます。皆様どうぞ拍手を」

堀内の隣にいた役人が、照れたように立ち上がり、片手をあげた。

禿げた頭とやや曲がった背中が、彼の年齢を示唆している。

「それでは皆様お待ちかね、堀内工務店、一押しのスタッフです。相本沙織さん、お願いします!」

割れんばかりの歓声と口笛に続き、静かなジャズ音楽が流れてきた。

大介は、激しい喉の渇きを感じながら、ステージを凝視した。

スポットライトのように、そこに光が集まっている。

やがて、妻がうつむいたままで光の中に立った。

スリムながら、くっきりとした曲線を伴ったシルエット姿が浮かび上がる。

そして、大介は妻の服装に気付く。

妻は、男を挑発するような薄い桃色のスリップだけで裸を隠していた。
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