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Could you walk on the water ?
第7章 強要ストリップ
その夜、妻の帰宅はいつものように、午前零時をまわったころだった。

シャワーを浴び、ベッドに入ってきた妻の姿を、大介はそっと観察した。

この妻が、あの場所で本当にあんなことを・・・・・・・・・・。

大介には、それを信じることができなかった。

すぐに寝息を立てようとしている妻の姿は、以前より明らかに魅力を増している。

スタイルが抜群な肉体が、熟れた女としての芳香を濃厚に漂わせ始めていた。

艶やかな白い肌は、十分な張りを伴い、吸いつくような雰囲気を伴っている。

あの寮で女を磨かれたのだろうか・・・・・・・。

妻は女としての悦びを、あそこで知ってしまったのかもしれない・・・・・・。

夫が決して教えてくれなかった、牝としての歓喜を・・・・・・・・・・。

そんな想いにとらわれた大介は、そっと妻の手を握った。

「あなた・・・・・・・、起きてらしたんですか・・・・・・・・・・・」

横になり、瞳を閉じたまま、沙織はそっとささやいた。

「沙織・・・・・・・・・」

「あなた、今夜は・・・・・・・・・・・・・・・」

「いや、そういうつもりじゃないんだ・・・・・」

大介は妻の言葉に対する戸惑いを懸命に隠しながら、会話を続けた。

「沙織、堀内の寮での仕事、本当はいやなんだろう・・・・・・・・」

沙織は、夫の言葉にすぐに答えようとはしなかった。

「知ってるんだ、俺は。沙織があそこで何をやらされているのか」

大介の言葉を、沙織は確かに聞いている。

だが、その寝顔に戸惑いの色が浮かぶことはなかった。

その代りに、妻は悟ったような口調で静かにささやいた。

「あなた、私のことは何も心配なさらないでください」

「沙織・・・・・・」

「堀内さんをはじめ、皆さんにはよくしてもらってますから」

その妻の言葉は、大介を逆に苦しめるだけだった。
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