この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Could you walk on the water ?
第10章 罠
「社長に会わせてもらおうか」
「あ、あの、困ります、勝手に入ってもらっても」
受付の女性の制止を振り切り、大介は堀内工務店の社屋を2階へと進んでいった。
「社長は今、現場に出て・・・・・・・・・・・」
「だったら帰るまで待たせてもらうだけだ」
大介は構うことなく廊下をまっすぐに進み、社長室の扉を勢いよく開けた。
「いるじゃないか、堀内・・・・・・・・」
部屋の奥に、ゴルフシャツ姿の堀内が、クラブを握って立っていた。
煙草を咥えながら、にやにやと笑って侵入者を見つめている。
「誰かと思ったらお前か。大介」
堀内は幼馴染を一瞥すると、再び壁に向かってゆっくりと素振りを繰り返した。
「何の用だ。俺は忙しいんだよ。お前のようにカフェの店長じゃないからな。あいにく、学校の成績が悪かったからね」
そういうと、堀内はおかしそうに笑い、たばこを深々と吸った。
「堀内、お前、あの寮で妻にいったい何をやらせてるんだ・・・・・」
「だから言っただろう、食堂のお手伝いを頼んでいるだけだぜ。疑うんなら、奥さんに聞けばいいだけだろう。それとも」
「何だ・・・・・」
「奥さんはお前には話してくれないかな」
「堀内・・・・、俺はな、全部知ってるんだ、お前の悪行を・・・・・・・・・」
その言葉に、堀内は素振りの動きを止めた。
手にした米国製のドライバーを、まるで武器のようにかつぎながら、ゆっくりと大介に近づいてくる。
肺まで吸い込んだ煙を大介に向かって吐きながら、鋭い視線でつぶやく。
「悪行とは聞き捨てならないね。相本さんよ」
大介ではなく、堀内は相本と姓で呼んだ。
「俺が何か法に触れることでもしたというのか、ええ?」
「うちのカフェのスタッフをレイプさせただろう?」
大介の言葉に、堀内の表情が一瞬、こわばった。
「あ、あの、困ります、勝手に入ってもらっても」
受付の女性の制止を振り切り、大介は堀内工務店の社屋を2階へと進んでいった。
「社長は今、現場に出て・・・・・・・・・・・」
「だったら帰るまで待たせてもらうだけだ」
大介は構うことなく廊下をまっすぐに進み、社長室の扉を勢いよく開けた。
「いるじゃないか、堀内・・・・・・・・」
部屋の奥に、ゴルフシャツ姿の堀内が、クラブを握って立っていた。
煙草を咥えながら、にやにやと笑って侵入者を見つめている。
「誰かと思ったらお前か。大介」
堀内は幼馴染を一瞥すると、再び壁に向かってゆっくりと素振りを繰り返した。
「何の用だ。俺は忙しいんだよ。お前のようにカフェの店長じゃないからな。あいにく、学校の成績が悪かったからね」
そういうと、堀内はおかしそうに笑い、たばこを深々と吸った。
「堀内、お前、あの寮で妻にいったい何をやらせてるんだ・・・・・」
「だから言っただろう、食堂のお手伝いを頼んでいるだけだぜ。疑うんなら、奥さんに聞けばいいだけだろう。それとも」
「何だ・・・・・」
「奥さんはお前には話してくれないかな」
「堀内・・・・、俺はな、全部知ってるんだ、お前の悪行を・・・・・・・・・」
その言葉に、堀内は素振りの動きを止めた。
手にした米国製のドライバーを、まるで武器のようにかつぎながら、ゆっくりと大介に近づいてくる。
肺まで吸い込んだ煙を大介に向かって吐きながら、鋭い視線でつぶやく。
「悪行とは聞き捨てならないね。相本さんよ」
大介ではなく、堀内は相本と姓で呼んだ。
「俺が何か法に触れることでもしたというのか、ええ?」
「うちのカフェのスタッフをレイプさせただろう?」
大介の言葉に、堀内の表情が一瞬、こわばった。