この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Could you walk on the water ?
第11章 夫の目の前で
「乾杯」
テーブルに並べられた鮨は、全て堀内が用意したものだった。
緊張の面持ちのまま、皆がビールで乾杯をした。
「奥さんとこんな風に食事をするのは、今夜が初めてかもしれませんな」
堀内が鮨を遠慮なくつまみながら、すぐ隣に座る人妻の姿をちらりと見つめる。
この野郎、嘘だろう・・・・・・・・・・・・・
大介は、堀内が既に沙織に様々な接近を図っていることを、疑っていない。
沙織はどこまでも無言だった。
明らかな緊張を伴ったままの人妻に対し、隣に座る堀内がビールを進める。
「飲めなくはないんでしょう。この前はお飲みになったじゃないですか、奥さん」
「じゃあ、少しだけ、いただきますわ・・・・・・・・」
大介が知らない事実はまだ多いことを匂わすようにつぶやきながら、堀内は大胆に沙織の肩を引き寄せる。
「堀内さん、困ります・・・・・・・・・」
「大介、しかしいい女だな、奥さんは」
「・・・・・・・・・・・」
「都会育ちであるのにおとなしい。それに細身ながら、いい胸をしてる」
堀内が夫の眼前でためらうことなく、その妻の胸元をシャツの上から軽く揉むように、指先を動かす。
「堀内さん、やめてください、主人が・・・・・・・・・・」
「奥さん、今夜はホステスとして振る舞ってもらわねば困りますな」
片手で人妻の上半身をまさぐり続けながら、堀内はうまそうに鮨を頬張った。
「ご主人が犯罪者になるかどうか。今夜の奥さんの態度次第なんですからな」
「それは・・・・・・、それは勿論承知しています・・・・・・・・」
どこが和解の宴だ・・・・・・・・・・・
大介の生涯にとって、一番長い夜が始まろうとしていた。
テーブルに並べられた鮨は、全て堀内が用意したものだった。
緊張の面持ちのまま、皆がビールで乾杯をした。
「奥さんとこんな風に食事をするのは、今夜が初めてかもしれませんな」
堀内が鮨を遠慮なくつまみながら、すぐ隣に座る人妻の姿をちらりと見つめる。
この野郎、嘘だろう・・・・・・・・・・・・・
大介は、堀内が既に沙織に様々な接近を図っていることを、疑っていない。
沙織はどこまでも無言だった。
明らかな緊張を伴ったままの人妻に対し、隣に座る堀内がビールを進める。
「飲めなくはないんでしょう。この前はお飲みになったじゃないですか、奥さん」
「じゃあ、少しだけ、いただきますわ・・・・・・・・」
大介が知らない事実はまだ多いことを匂わすようにつぶやきながら、堀内は大胆に沙織の肩を引き寄せる。
「堀内さん、困ります・・・・・・・・・」
「大介、しかしいい女だな、奥さんは」
「・・・・・・・・・・・」
「都会育ちであるのにおとなしい。それに細身ながら、いい胸をしてる」
堀内が夫の眼前でためらうことなく、その妻の胸元をシャツの上から軽く揉むように、指先を動かす。
「堀内さん、やめてください、主人が・・・・・・・・・・」
「奥さん、今夜はホステスとして振る舞ってもらわねば困りますな」
片手で人妻の上半身をまさぐり続けながら、堀内はうまそうに鮨を頬張った。
「ご主人が犯罪者になるかどうか。今夜の奥さんの態度次第なんですからな」
「それは・・・・・・、それは勿論承知しています・・・・・・・・」
どこが和解の宴だ・・・・・・・・・・・
大介の生涯にとって、一番長い夜が始まろうとしていた。