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Could you walk on the water ?
第11章 夫の目の前で
午後6時過ぎに開始した夕食は、ホスト夫婦がほとんど発言することなく、気まずい雰囲気で進んだ。

食事を全て終えると、堀内はリビングのソファスペースに移動して、遠慮なくくつろぎ始めた。

自宅にいるかのようにリラックスして座り、たばこをふかしている。

大介にとっては、たばこの煙がこの家で漂うこと自体、許したくなかった。

大介はそのままテーブルに座り、沙織はシンクに向かって洗い物をしている。

「奥さん、洗い物なんかしないで、こちらにいらしてくださいよ」

「今、参りますから・・・・・・・・」

堀内にそう答えながらも、沙織は明らかに意図的にそこで時間を費やしていた。

大介と堀内はほとんど会話を交わさなかった。

互いが内心で何を思っているのか、2人は話さずとも理解できているようだった。

「奥さん、失礼ですが、ご出身の大学はどちらなんですか」

唐突に、堀内が人妻に妙な質問を投げた。

「大学、ですか・・・・・・、○○ですが・・・・・・・・・・」

沙織の言葉に、堀内は少し驚いたように顔をしかめた。

「それは優秀だ。大介よりも上を行っているんじゃないですか」

大介は、堀内の妙なこだわりに改めて気づく。

過去の劣等感から、この男は優秀な層にいる人々に強烈な対抗心を抱いている。

「高校にもろくに通っていない私には、とても縁がない女性です。しかし、運命はわからないもんだ。なあ、大介」

「堀内、いったい何が言いたいんだ・・・・・」

「高学歴の人妻でも、しょせん、女だってことだよ」

「・・・・・・・・・」

「男が女を欲しがるように、女だって満たされたい」

「・・・・・・・・・」

「優秀な女こそそうかもな。全てを与えてくれる、強い男を欲しがるものさ」

「・・・・・・・・・」

「それを俺が今夜、証明してやるさ。奥さんを相手にな」

炊事場で、沙織は皿を洗う手を止めている。

そこに答えを探すように、流れ続ける水道水をじっと見つめながら。
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