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Could you walk on the water ?
第12章 忘我
「あっ・・・・・、あっ・・・・・・、あっ・・・・・・・・・」

10秒程度も間隔をあけた男の深い突きに、人妻は色っぽい息遣いを抑えることができない。

沙織の太腿からヒップを撫で上げ、男は交接する濡れた秘所を指先でいじめる。

そして、更に力強く、唸り声をあげながら、何度も腰を振り下ろす。

「あっ・・・・・・・・・・・・、はんっ・・・・・・・・・・・・・・・」

沙織の声が次第に深く、屈服を匂わせるものに転化していく。

腰をゆっくりと振り続けながら、男は人妻の首筋を吸い、胸の膨らみをブラ越しに愛撫する。

そして、濃厚な口づけを交わす。

人妻は指示されるまま、舌先を自分から差し出し、征服者に全てを差し出す。

男の唇に吸われながら、人妻の口内から苦しげで、たまらない様子の息が次々に漏れてくる。

「あっ・・・・・・、ううっ・・・・・・・、はんっ・・・・・・・・・」

人妻の両手が、いつしか上にいる男の背中に伸びていく。

そこを這いまわっていた人妻の指先が、男のペニスの突きと呼応し、彼の背中に強くしがみつくように震え始める。

爪を裸体に食い込ませながら、沙織は顎をあげ、次第に表情を上気させていく。

ハアハアという、牡と牝の湿った息遣いが、ベッド上で繰り広げられていく。

人妻の指先が動く男の背中に、うっすらと汗が光り始める。

大介は、汗が浮かぶほどに女性を抱いたことなど、一度もなかった。

そこまでの持続力を、彼は持ち合わせてはいなかった。

ベッド上で妻を抱く男に、しかし、全く果てる気配はなかった。

挿入から10分近く、たっぷりとした挿入を繰り返し、人妻との愛を確かめあう。

戸惑っていただけの人妻に、僅かな合意と決壊の気配が漂い始めている。

「奥さん、これをそろそろ脱ぎましょうか」

堀内は挿入をしたまま、仰向けで寝ていた人妻の全身を力強く抱き起した。

「あんっ・・・・・・・・・・・」 

ベッド上で座った男の上に跨るような恰好で、沙織は彼の裸体にしがみついた。

無意識のうちに両脚を締め、彼の腰との密着を欲しがる。

陵辱行為を思わせるように、男はボタンが外されていた人妻の白いブラウスを、音を立てて引き裂く。
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