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誘淫接続
第1章 第九の接続
(2)
> そのまま警官に家まで送ってもらったのか?
> はい・・・マンショんのの厳寒まで
> 途中で2回もイキながら?
> はい・・でも気っいてないとおもいま
> 気づいてても知らんふりするに決まってるだろ
スマホのチャットアプリの画面に、会話の文字が流れている。
まともに文字が打てない。
次々と誤字脱字のまま送信してしまう。
照明がすべて消され、テーブルの上の紅い蝋燭だけが妖しく灯りを放つワンルームの部屋のベッドの上で、麻琴は横に寝転び切なげに全身をくねらせながら、ほのかに光るスマホ画面を震える手で操作している。
下半身の衣類は全て脱ぎ捨てられているが、麻琴の股間はむき出しではなく、まだそこを覆っているものがあった。
ショーツのような形をした、妖しく濡れた光沢を放つ紅いラバーだ。
そのラバーは麻琴の下腹や尻の肉を締めつけるようにしっかり喰い込み、側面に縦に入っているファスナーの留め具には小さな南京錠がはめられている。
が、その南京錠には鍵穴がない。
ファスナー近くからはコードが伸び、先端に小さなアルミの箱がついている。
股間の真ん中あたりにはごく小さな穴が空いていて、そこからはぬめぬめとした汁があふれ出てラバーとシーツを汚していた。
麻琴の脚が曲がったり伸びたりするたびに起こるシーツをこする音に混じって、ごく小さなモーター音が聞こえてくる。
> いきそうです
麻琴はほどけた長い髪を乱れさせたまま、ずれた眼鏡の奥で瞳を潤ませ、声を我慢する代わりに熱い息を小刻みに吐き出しながら、なんとかその六文字を送信した。