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あたしの王子、俺だけの姫
第6章 年末
「え?お泊まりなの?二人で?いいの?」
「結構頑張ってるって聞いたぞ?もう、合格圏内だってな。時間ができたのは部活を引退したのもあるのか?好きなことが出来なくなったのに巧く自分をコントロールしているのは褒め称えないとな」
有希の頑張りは親父からも専務からも聞いていた。
志望校を変えたこともそうだが、周りの親父たちは有希のことが可愛くて仕方がないのだろう。お節介と言うのかなんと言うか....
食事を作りに来ている藤城にまで探りを入れさせて有希の動向を調べるとは....。
お節介は続くもので、仕事中だろうがなんだろうが俺が知らないと思っているのか親切心であれこれと連絡してくる。
余分な情報もあるのだがな....
「そっか....ホテルで年越しなんだね~楽しみにしてる」
有希がその日を想像して微笑んでいる。
心のなかでガッツポーズした。
「それなら....その日までちょっと予定を積めてみようかな」
思わぬ言葉に俺の動きが止まる。