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あたしの王子、俺だけの姫
第7章 卒業
「よし、良いかな」
鏡の前で右へ左へ身体を揺らす。
時計を見ればもうすぐ出発時間。
「コータ、準備出来たよ~」
リビングでコーヒーを飲んでいるコータに声をかける。キッチンではあたしの代わりに藤城さんが洗い物をしてくれてる。
「藤城さん、今日はすべてお任せしてごめんなさい....」
「大丈夫ですよ。晴れの日に主婦業をさせたら私が怒られてしまいます。それに....」
そう続ける藤城さん。コータに視線をやり、またあたしに戻すと
「結婚されても、お声を掛けていただければ何時でもお手伝いしますから」
いつもの優しい笑顔を向けてくれた。