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あたしの王子、俺だけの姫
第8章 抱擁
あの日。
卒業式のあと。向かった先は区役所。
事前に用意してあった婚姻届を到着した駐車場で、封筒にはいったまま手渡された。
中身を知らなかったあたしは....もちろん驚いた。
まさか、こんなに早く籍を入れることになるとは思わなかったから....。
スーツ姿のコータと制服姿のあたし。
受付のお兄さんも一瞬目を見開いてたの、見逃さなかったよ。
一番下の欄、あたしの名前と印鑑を押しているとき右側の承認欄にコータとあたしの父親の名前が記入済みなのが目に入る。
これまた用意周到だ....なんて関心もしたり。
戸籍謄本だって抜かりなく取り寄せてたし。
しかも、この手続きの間....ずっとコータの腕はあたしの腰に添えられたまま。たまにお尻に触れてたの気づいてたんだからね。
恥ずかしかったんですけど....?
それも知っててやってたでしょ?