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第10章 妊娠

お昼。
今日の講義は楽しかった。
みんなとおしゃべりしながら学食へ。


ここに来てからできた友達と高校で同じバスケ部だった木戸祥平も一緒にランチを囲む。


「ねぇ、有希って雰囲気変わったような気がするんだけど....良いことあった？」


唐揚げ定食を選んだあたしはメインの唐揚げを一口かじったところで思わぬ言葉をかけられた。
その相手は杉原 仁美（ｽｷﾞﾊﾗ ﾋﾄﾐ）、同じ学部の友達。


「ん、そうか？....あ、お前結婚したし、幸せ太りか？」


木戸までもが乗っかってきた。
自分で太ったかも？なんてへこみかけてるのに追い討ちをかけるな！


「気のせいです！ちょっと疲れてるだけです、浮腫んでるんです！」


付け合わせのサラダをムシャムシャ。
ちょこっと不機嫌オーラを漂わせる。