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あたしの王子、俺だけの姫
第1章 捕獲
頭を下げてその場をあとにした彼女の後ろ姿を見ていくと受付へ行くようだ。
ちょっと気になって数歩近づく。
『すみません、父を呼んでもらえますか?娘の遠藤有希です』
『はい。専務のお嬢様ですね。伺っております。いま、専務へ連絡させていただきますね。――――こちら受付です。専務のお嬢様が........』
『有希!』
『父さん。はい、忘れ物....』
専務と彼女のやり取りを見ていたら、後ろから芳野さんに頭を叩かれた。
『相模くん、田所さんとこに行くよ?』
『あ、すみません....。あの、受付けにいる女の子って専務のお嬢さんですか?』
『え?....あぁ、有希さんね。そうだよ、専務の大事な一人娘。結構スポーツが上手いみたいだよ。バスケは男子顔負けの腕前って噂だよ』
『へぇ~、そうなんですか。』
芳野さんの言葉は右から左だった。
あ、笑顔が可愛い....。