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あたしの王子、俺だけの姫
第2章 愛情
「え?いいの?」
「有希の方が話したいんじゃないの?」
「うっ....当たりですぅ」
「じゃ、終わったら連絡して?あたし達、美術室行ってくるから」
え?美術室?あんずはわかるけど....
すみれ、部活違うじゃん?
帰宅部でしょ?
「あの部屋からグランドがよく見えるのよ。特にサッカー部がね」
『じゃ~ね~』
二人はさっさと教室をあとにした。
サッカー部ねぇ....誰だろう?
「さて、あたしも部活に行きますかね」
鞄を肩にかけてあたしも教室を出る。
「おう、お前もこれから部活?」
声を掛けてきたのは幼馴染み....みたいなヤツ。
木戸祥平(きど しょうへい)。
「なによ、あんたもそうなんでしょ?ほら、急ごうよ。体育館まで競争する?」
「廊下は走っちゃダメなんだぜ?」
「そんなこと、わかってるよ!キャプテンは細かいところまでうるさいと後輩から文句出るよ?」
「なに言ってんだよ。キャプテンだからうるさく言うんだろ?ほれ、さっさと歩く!」
「もう、叩くな!」
「ちょっと叩いて背を低くしてやろうとする親心だよ」
「なによ!減らず口!」
中高一緒のバスケ部だからかな。
木戸と話してるのは楽しい。
アイツ....コータとも、木戸みたいに楽しく過ごせるようになるのかな....