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あたしの王子、俺だけの姫
第1章 捕獲
連れられて来たのはとても大きなドアの前。
野島さんがカードキーを差し込んで解錠。あたしは中へ通される。
広いリビングのソファーには父さんが座っていた。
「専務、お嬢様をお連れしました」
「野島、すまないね。助かったよ、ありがとう」
父さんがそう言うと野島さんは一礼をして部屋を出ていった。
「父さん!この部屋凄く広くて綺麗だね、さすが高級ホテル!あ、そうだ。いつだったっけ?父さんと待ち合わせで此処に来た時にロビーしか見てないけど、宿泊する部屋は想像以上!いい思い出が出来たよ。ありがと!」
ホテルの凄さを父さんに語って興奮しているあたし。
その後ろから、心地よいくらいの低音ボイスが聞こえた。
「そんなに気に入ってもらえたら気分が良いもんだね。此処に住めるようにしましょうか?」
「え?」
思わず声のする方へ視線を送ると座っていた父さんが立ち上がった。