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あたしの王子、俺だけの姫
第3章 進展


コータの言う初めて会った時とはやっぱりあのとき。
父さんが書類を忘れたときだった。


「有希が制服姿で会社に現れたときはビックリしたんだよ。モデルみたいな背の高い子だなぁって」


「コータとあんまり変わらないよね....あたしの背丈は」


あたしとコータの身長差は約5センチ。


「有希を手助けした後は、出掛ける振りして専務と話してるのを見ていたんだ。忙しいのに専務のために書類を届けてくれていたんだよね。すぐに上司に怒られて取引先に出掛けたんだけどさ....」


「うん。あのとき、コータに見られてたんだね....父さんのこと怒っていたからなぁ....はずかしい」


両頬を包み、うつ向くとコータがそっと抱き締めてくれた。


「専務に書類を渡したとき、一緒にお弁当も渡していたでしょ?あのときの二人のやり取りを見てね、胸がキュンと、したのを覚えてるよ」


コータの抱き締める腕が強くなった。


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