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翻弄の果てに
第10章 新しい家族
『朝起きたら、テーブルの上に、これがあって……環さんが居ないの……荷物も一緒に無くなっていて。どころかに寄るところでもあったのかな?って思ったんだけど、不自然で……』


悠太は、祥子から渡された環の手紙を読んでいた。

そこには 悠太との時間がとても楽しく、幸せであったと共に、とても苦しい時間でもあったと……


いけない関係は、必ず終わりを迎えるもの。

今、これからは、一番大事にしてほしい祥子と、新しい一歩を踏み出さなければいけないと。

たくさんの幸せを悠太から貰った。このたくさんの幸せを両手に抱えて先立つけれど、決して、自分を責めたり、嘆いたりはしてはいけないと。


悠太にしてみれば、環の行動は、あまりにも勝手で、理不尽で、到底許せるはずはなかった。




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