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翻弄の果てに
第12章 対決
父親が言うことは、多分、普通に当たり前のこと。なんであれ、手塩にかけた娘を悲しませたのは事実だ。

そして、更に、自暴自棄になり、結果、心身ともに傷ついたのは娘なのだから。憎んでも憎みきれない標的は、あいつではなく、正真正銘この俺に違いなかった。

父親の横に座り、何も言わず下を向いていた母親は、俺の顔すら見るのが嫌だったのだろう。

成す術を完全に失ったと思った。



『もしもし?』
携帯が鳴る。知らない番号だった。

『祥子の母です……』


『わかりました。あのう…変な言い方ですが……ありがとうございます!では、後日。はい、失礼します。』


話がしたい、聞かせて欲しい、と、祥子の母親は、夫に内緒で、連絡をくれたのだった。



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