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翻弄の果てに
第16章 激怒 絶望 そして再び…
足取りは重かった。

未来にとってもそれは同じ。裏工作など考えてもいないから、自然と交わす言葉も無くなった。


ピンポーン………


真っ先に玄関に現れたのは悠太。後ろに祥子が立っていた。

『…ただい…』

バシーン!

『やめて!悠太さんっ!』

『…すいませんっ!』

力はとにかく謝ろうと決めていた。それからちゃんと話を聞いて欲しかった。


『…!あなた、力君?』

『はい。』

『悪いけど、私、今はあなたの顔を見たくないわ、帰ってちょうだい。未来、家に入りなさい。』

『ママ…』

『いうことを聞きなさい!』


安堵と怒りの入り混じった母親の凄みに、二人は成す術もなかった。


力と別れ、部屋に入ると、悠太は警察に連絡を入れ、詫びていた。




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