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翻弄の果てに
第16章 激怒 絶望 そして再び…
『でも…今回のあたしの行動はいいことではなかったって思う…心配かけてごめんなさい。』
悠太は未来の声を遠くに聞いていた。
自分の16歳を思い出していたのだ。
もう、遠い過去のような気もする。そしてついこの間のような気も……
あの頃、俺は衝撃的なものをこの目で見て、この耳で聞いた。環だ。
あいつにおもちゃにされ、壊されつづけた環……
俺は、あいつに受ける辱めが環は好きなんだと思ってしまった。ならば、俺はあいつより上を行く!と、SMなどというものに精魂こめて、環を奪い取ることばかり考えていた。
10代は真っ直ぐな気持ちと正義が突っ走る年代なのだろう。
たとえ、それが実は間違いであっても、なかなか気付くことは出来ない。気持ちの強さが、善悪の取り違えを生むのだと思う。
その後一度、俺は環を泣かせ、環は俺の手から離れた時期もあった。
悠太は未来の声を遠くに聞いていた。
自分の16歳を思い出していたのだ。
もう、遠い過去のような気もする。そしてついこの間のような気も……
あの頃、俺は衝撃的なものをこの目で見て、この耳で聞いた。環だ。
あいつにおもちゃにされ、壊されつづけた環……
俺は、あいつに受ける辱めが環は好きなんだと思ってしまった。ならば、俺はあいつより上を行く!と、SMなどというものに精魂こめて、環を奪い取ることばかり考えていた。
10代は真っ直ぐな気持ちと正義が突っ走る年代なのだろう。
たとえ、それが実は間違いであっても、なかなか気付くことは出来ない。気持ちの強さが、善悪の取り違えを生むのだと思う。
その後一度、俺は環を泣かせ、環は俺の手から離れた時期もあった。