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翻弄の果てに
第19章 荒波
悠太を気にして、あまりはしゃぎはしない未来だが、やはり力のことを許されたのはこの上なく嬉しそうだった。
しかし、ここ数日、未来は元気がない。
『未来?元気ないみたいだけど、どこか具合でも悪い?』
『悪くない……ママ…しばらく力さんと会えなくなっちゃう…中東に行くの、一年…』
『そう。寂しい?』
『うん…』
『大丈夫。一生懸命毎日を生きなさい。そうすれば一年は長いだけじゃなく、充実した一年になるわ。』
『ママ、料理やパッチワーク教えて?いっぱい覚えたいの。』
『わかったわ。一年で覚えきるかしら?(笑)』
年が明け、力は一年の予定で海外赴任していった。
しゃくりあげて泣きたい未来だった。苦しく辛い笑い顔を力に見せたが、涙は零さない。
傍らにいた祥子は未来の健気さに本気をみていた。間違いなく環の血を感じた瞬間でもあった。
しかし、ここ数日、未来は元気がない。
『未来?元気ないみたいだけど、どこか具合でも悪い?』
『悪くない……ママ…しばらく力さんと会えなくなっちゃう…中東に行くの、一年…』
『そう。寂しい?』
『うん…』
『大丈夫。一生懸命毎日を生きなさい。そうすれば一年は長いだけじゃなく、充実した一年になるわ。』
『ママ、料理やパッチワーク教えて?いっぱい覚えたいの。』
『わかったわ。一年で覚えきるかしら?(笑)』
年が明け、力は一年の予定で海外赴任していった。
しゃくりあげて泣きたい未来だった。苦しく辛い笑い顔を力に見せたが、涙は零さない。
傍らにいた祥子は未来の健気さに本気をみていた。間違いなく環の血を感じた瞬間でもあった。