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甘やかな縄
第2章 蛹化(ようか)
 車を走らせながら六郎は、


(どこかで昼食をとるかな?その前に、少し試すか。)


「もう少し行くとパスタの美味しい店があるから、そこでお昼を食べようか?」


 美由紀は小さくうなずいた。
 五分も走るとレストランの駐車場に車を入れていた。
 シートベルトを外すと、美由紀の肩が引き寄せられた。


(えっ、うそ!)


 戸惑いと驚きが美由紀をつつんだ。
 美由紀の唇に男の唇が触れた。
 六郎の舌が唇と唇の間から美由紀の唇に侵入していた。


「んっ、」


 思わず声が漏れ、同時に六郎の右手が美由紀の内腿に触れた。
 反射的に膝を閉じようとしたが、その前に内腿の一番奥まで右手が侵入していた。
 唇と舌が求め合い絡み合いながら、人妻はかろうじて、踏み止まった。


「いや、やめて、ここじゃ、いや!」


 唇が離れると同時に、美由紀が小さく叫んだ。
 六郎の右手がスカートから引き抜かれ、


「ここじゃ、いやなんだ。じゃあ、別の場所ならOKなんだ。」


「そ、そんな、、でも、人に見られないところなら、、あっ!」


(なにを言ってんの!でも、知りたい、私が、なんなのかを、、)


「うん、そうだね。まっ、腹ごしらえをしてからだね。パスタが待ってるよ、夢。」


「えっ、あっ、はい。お昼を楽しみにしてたんです。」


 軽くパスタを楽しみ、ピザをテイクアウトして車に戻った。


「さっきは、ごめんなさいロクさん。突然だったので、ビックリしちゃって、、。」


 美由紀が少し後悔した口調で言うと、


「いや、夢があんまり綺麗だから、つい、イタズラがしたくなったんだよ。俺の方こそ悪かったね、ビックリさせちゃって。」


 少し照れくさそうに、六郎が答えた。


「ありがとうございます。許して下さるんですね。あなたの調教を受けたがっているのに、いざとなると緊張しちゃって、、」


(なにを言ってんの、美由紀。はしたないわよ。次を期待してるみたいじゃ、でも、期待してる、、)


 美由紀の様子を面白そうに眺めながら、


「いや、夢はこういうのは初めてだからね。不安にさせちゃったかなって、でも、もうちょいしたら二人っきりの場所に行けるからね。」


 そう言うとヨーロッパの城のような建物の中に車を入れた。
 ホテルの中に入り、部屋を選びエレベーターで3階へあがった。
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