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甘やかな縄
第2章 蛹化(ようか)
 あられもなく足を開かされ、しかも、見知らぬ男の視線にさらされ、剥き出しの乳房に縦横に這う縄に縛られた姿が、鏡に映され、美由紀は目を放せなかった。


(いやっ、こんなの変態よう。なのに熱い、身体が熱い。)


「夢、これからじっくり、お前の好みと性感帯を確かめさせてもらうからね。いやなら合言葉を言うんだよ、夢。」


(どうかなぁ。これからの見たら、ビックリするかな。楽しみな娘や。)


(な、なにをされるの?これ以上はいやっ!でも、やっ、なにを考えてんの、、)


「ロクさん、本当にやめてくれるんですね。じゃなかったら、私帰りたいんです。」


 恐る恐る、美由紀は六郎に確かめていた。


「うん、あぁ、いいよ。ノーって言えばやめるよ。知りたいんなら言ってみなさい。放してあげるから。」


(やっぱ、だめか。残念やな、仕方ないけどな。うまくいきすぎやわ。)


 少し落胆したが、六郎は美由紀が答えを迷っている感じがした。
 一瞬、道具を仕舞おうかとも思ったが次の物を準備しながら、美由紀の答えを待った。


(どうしよう、でもやっぱり、変よ。けど熱い、身体が熱い、動いたらジンて、やだ。)


「ホントに良いんですね。あたし今、おかしいんです。今の状態は変だし、帰りたいんです。でも、身体が熱いんです。どうしたいのか、自分がわからないの、、だから、、。」


 すがるような目線で、六郎を見つめていた。


「だから?夢はどうしたいんだ。俺にはわからないよ。考えなよ、自分で。」


 少し突き放すように言いながら、六郎は電動歯ブラシを取り出しスイッチを入れた。
 ヴィン、ヴィーン、とくぐもった音が室内に響いた。


「ひっ、なっなに?」


「これかい?電動歯ブラシさ。ブラシが回転してね。こんな風に、ね。」


 えっ、美由紀が小さく叫んだ。


(な、歯ブラシ?なにをするの?うそっやっ、いっ、)


 回転する電動歯ブラシの先端が、軽く乳首に触れた。
 美由紀の身体が緊張し、かろうじて声を出すのをこらえた。


「夢、いやなら構わないよ。ノーって、言えば良いんだよ。黙ってると、もう一本左の方にも加わるよ。」


(へえ、いやだっていいながらどうなんだろう。とりあえず、もう一本だな。)


 美由紀の耳元でくぐもった音がした。
 ヴィンとうなりがし、乳首に快感が走った。
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