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甘やかな縄
第2章 蛹化(ようか)
 六郎は美由紀の喜びかたが、新鮮に感じられた。


「夢、汗を流そうか。少しくつろいで次に行こうか?」


「はい、私もさっぱりしたいです。でも、恥ずかしい。」


 美由紀ははにかんだように唇を噛んだ。


「夢、だめだよ。俺には全部見せるんだ。脱ぎなよ。」


「は、はい、、」


 消え入りそうな声で、答えたが、


(いやっ、恥ずかしい。でも、あんな恥ずかしいの見られてるし、どうしよう?)


(脱いでくれるかな?脱がないんなら、脱ぎやすくしてあげようか?)


 六郎は、躊躇っている人妻の腰に手を回した。


(えっ、なに、なにを、してくるの?)


 美由紀の中に恐怖と期待が同時に広がった。


「夢、今は許してあげる。ただし今だけだよ、いいね。」


 美由紀の耳元に囁き、そのまま六郎は浴室に入った。


(えっ、うそぅ。でも、結局、お風呂に入るから一緒なのに、なにを照れてんの?)


 美由紀は唇を噛み、身につけているものを脱ぎはじめた。


(ちょっと甘かったかなぁ。まあ、最初だからなぁ。このあとも、あるしなぁ。)


 円形の浴槽に身体を沈めながら、六郎は漠然と考えていた。
 顔を、バシャッと洗うと、シャワーを浴びる音が聞こえた。
 シャワーの飛沫を白い肌が弾き、美由紀の肢体をより魅力的に見せた。
 六郎は、人妻の上気し、ほんのり赤みのさした肌をまぶしそうに、見つめた。


(う〜ん、細身のわりにナイスバディやな。しかし、なんでかな?不思議や?)


 美由紀からの話を聞きながら、やはり、なぜSMなのか?
 六郎の心に疑問が、引っ掛かっていた。


(やだ、見られてる。でも、いいよね。今は、あの人だけのものだもの。それに、私は夢。美由紀じゃないのよ。)


 美由紀は自分自身に、言い聞かせるようにしながら、シャワーを止め、浴槽の中に身を沈めた。


「綺麗な肌をしているね、夢。それに身体の線も崩れてないし。子供を産んでるなんて、信じられないな。」


「いやぁ、恥ずかしい。あんまり、見つめないで下さい。」


「ふふ、可愛いなぁ、夢。でも、恥ずかしいって言いながら、まだ濡らしてるのはどうしてかな?」


「えっ?あっ!」


 六郎は美由紀を抱き寄せ、美由紀の内腿に指を這わせた。
 指先は内腿から恥丘へ、黒く繁る陰毛に触れゆっくり撫で下ろされた。
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