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short story
第10章 遥斗の長い長い一日 /haruto
実家に行ってみたが家には誰も居なかった。


いちかがペペちゃんを開けてくれと言うから実家で出すと、早速遊び始めるいちか。
ベビーカーに載せたペペちゃんを家中連れ回る姿が可愛い過ぎてひたすら写真と動画を撮った。


するとみなみからLINEが来てやり取りしたり・・・
そんなことをしていると腹が減って来た。
さっき散財してしまったから昼はここで何か食おう。


何かあるだろうと冷蔵庫を開けると珍しく何もない。
仕方ないから冷蔵庫にあるものでオムライスを作ってみた。


「結構美味そうだぞいちか」


オムライスの出来に満足していちかと食べて、そしたら眠くなったのでいちかを寝かせるついでに俺も昼寝。




「ん・・・」



不穏な静寂に目が覚めるといちかが居ない。


「いちか!?いちか!」


飛び起きて探すといちかはドレッサーの置いてある部屋に居て、化粧品を顔に塗りたくっていた。


「げっ・・・ダメだろいちか!」


「う・・・うわーーん!!!」


俺に余り怒られたことのないいちかは注意しただけで大泣きだ。
先の潰れたリップを握り締めた厚化粧のいちかに泣かれ、俺もパニック。


「とりあえず・・・顔拭くぞ!」


濡らしたタオルで顔を拭いてもなかなか取れない。


「クソっ・・・ああっ!予防接種・・・!」


いちかと時計を見比べアタフタして、どうにか化粧を落とすと部屋もそのまま飛び出した。



我武者羅に自転車を漕いで時間ギリギリ小児科に到着。
慌てて窓口に駆け込み母子手帳を出した。


「予防接種の予約をしていた山下です、遅くなってすみません!」


「・・・・・・・・・」


反応のない事を気にも止めず、いちかの所に行こうとしたら小窓からガシッと手を捕まれる。



「!?!?」


驚いたなんてもんじゃなかった。
声も出ない俺に窓口の向こうで知った顔が笑っていた。


「久しぶりー」


それは高校時代のマネージャー、史織だった。


「なっ・・・驚かせるなよ」


「私だって驚いたって。保険証見てまさかとは思ってたけど遥斗がいちかちゃんのパパだなんて」


・・・それにしても今日はやけに昔の知り合いに会う日だ。
それもただの知り合いじゃない・・・元カノだ。
史織とは付き合ってはなかったけど一度だけ軽い気持ちで一線を超えた事があった。





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