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short story
第11章 遥斗先輩とみなみちゃん 前編/ haruto
それから学校で会ってもみなみちゃんは目を反らし、俺を避けるようになった。
当たり前だと思ったし自業自得だとも思ってた。
「遥斗、何見てるの?」
休み時間、中庭のベンチに座るみなみちゃんを見つけ未練がましく見ていると部活のマネージャーが肩越しに窓を覗いてきた。
「あ・・・一ノ瀬みなみ」
「知ってんの?」
「結構有名だよ、可愛い可愛いって遠藤も騒いでるし」
「遠藤が?マジかよ」
遠藤とは俺以上にチャラくて女好きで有名な男だ。
「ふーん、遥斗もああいう子が好みなんだ」
「別に・・・その一ノ瀬みなみを見てたわけじゃねーし」
「あはは、だよね、遥斗の好みとは180度違うもんね。年下だし」
「そうそう・・・つーか何でお前居んの?」
「彩香に用があって来たの。そしたら遥斗が乙女っぽくたそがれてたからさー」
「誰が・・・」
「背中が恋する乙女に見えたよ」
ドキッとして一瞬怯むと、マネージャーはニコッと笑って彩香のところに行ってしまった。
「・・・誰が恋する乙女だよ・・・なぁ?」
問いかけるようにまたみなみちゃんに視線を戻す。
友達と雑誌を広げ楽しげな姿や会話の端々で見せる笑顔に目が離せない。
・・・多分俺はみなみちゃんが好きなんだと思う、今更だけど。
でも嫌われた事は決定的で、これ以上の進展は望めない。
あの日の自分を後悔してもそれはもう後の祭りなのだ。
六月が終わると三年は部活を引退し、暇な時間は女子と遊びまくっていた。
みなみちゃんの事で自暴自棄になっていた部分もあり、我ながら酷い生活だったと思う。
一学期が終わり夏休みになっても受験対策の講習会で学校にはよく行っていた。
真面目な両親に育てられた俺は意外だと驚かれるけど勉強が苦手じゃない。
講習会の時間は時同じくして赤点組の補習も行われていた。
意識してた訳じゃないけどその中にみなみちゃんを見つけてしまったのは何かの因縁なのだろうか。
見つけてしまえば気になるわけで。
一学期の失態を挽回したくないか?と聞かれればyesなわけで。
だから俺はその機会を伺っていた。
幸運にもみなみちゃんは勉強が苦手なようで複数の補習を受けているようだった。
当たり前だと思ったし自業自得だとも思ってた。
「遥斗、何見てるの?」
休み時間、中庭のベンチに座るみなみちゃんを見つけ未練がましく見ていると部活のマネージャーが肩越しに窓を覗いてきた。
「あ・・・一ノ瀬みなみ」
「知ってんの?」
「結構有名だよ、可愛い可愛いって遠藤も騒いでるし」
「遠藤が?マジかよ」
遠藤とは俺以上にチャラくて女好きで有名な男だ。
「ふーん、遥斗もああいう子が好みなんだ」
「別に・・・その一ノ瀬みなみを見てたわけじゃねーし」
「あはは、だよね、遥斗の好みとは180度違うもんね。年下だし」
「そうそう・・・つーか何でお前居んの?」
「彩香に用があって来たの。そしたら遥斗が乙女っぽくたそがれてたからさー」
「誰が・・・」
「背中が恋する乙女に見えたよ」
ドキッとして一瞬怯むと、マネージャーはニコッと笑って彩香のところに行ってしまった。
「・・・誰が恋する乙女だよ・・・なぁ?」
問いかけるようにまたみなみちゃんに視線を戻す。
友達と雑誌を広げ楽しげな姿や会話の端々で見せる笑顔に目が離せない。
・・・多分俺はみなみちゃんが好きなんだと思う、今更だけど。
でも嫌われた事は決定的で、これ以上の進展は望めない。
あの日の自分を後悔してもそれはもう後の祭りなのだ。
六月が終わると三年は部活を引退し、暇な時間は女子と遊びまくっていた。
みなみちゃんの事で自暴自棄になっていた部分もあり、我ながら酷い生活だったと思う。
一学期が終わり夏休みになっても受験対策の講習会で学校にはよく行っていた。
真面目な両親に育てられた俺は意外だと驚かれるけど勉強が苦手じゃない。
講習会の時間は時同じくして赤点組の補習も行われていた。
意識してた訳じゃないけどその中にみなみちゃんを見つけてしまったのは何かの因縁なのだろうか。
見つけてしまえば気になるわけで。
一学期の失態を挽回したくないか?と聞かれればyesなわけで。
だから俺はその機会を伺っていた。
幸運にもみなみちゃんは勉強が苦手なようで複数の補習を受けているようだった。