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short story
第2章 seventeen/minami
「みなみ!何だそのスカート丈は!!!!」


「こんなの・・・みんな普通だって」


帰宅早々お兄ちゃんに足止めされ怒られた。


「足が丸見えじゃないか・・・それにな、みんながしてる事がいい事だなんてことはないんだぞ」


「ハイハイ、分かってます!これは私が良しと思ってやってるんだから大丈夫」


「なっ!!・・・それにみなみ!シャツのボタンは一番上まで留めなさいみっともない・・・服装の乱れは心の乱れと言ってだな」


「ハイ、すみません気をつけまーす!!」


「みなみ!!!」


お兄ちゃんを振り切り階段を駆け上がる。
・・・うちのお兄ちゃんはうるさい。
お父さんなんかより100倍も1000倍もうるさい。



部屋に逃げ込みホッとしたのも束の間、ドンドンとドアが鳴る。



「みなみ!話は終わってないんだ!!開けなさいみなみ!!」


「・・・そしてしつこい」


あまりのうるささとドアが壊れる事を危惧して開けると魔人みたいなお兄ちゃんが押し入って来た。


そして「男というものは!」と男の怖さを懇懇と語るのだ。


「どんなに爽やかそうに見えたって男は男だ、例えスポーツマンを謳っても平気で人の女に手を付けるどうしようもない奴もいる・・・いいかみなみ、男の顔に騙されるな!」


「はい」


「男は中身だ!日本男児を見抜け!」


「はい」


「そして大和撫子たるもの貞操は固く守り抜け!」


「貞操・・・」


時代錯誤もいい言葉に思わず吹き出すと、炎を背負ったお兄ちゃんに怖~い顔で怒られた。


「笑い事じゃないぞ!全く・・・だからお前にも格闘技を身に付けさせたいのにやれ怖いの痛いのって・・・」


「痛いのも怖いのも嫌なんだもん」


「自分の身を守るためなんだぞ!?その茨を超えなければもっと痛くて怖い目に遭うんだからな!!」


「・・・・・・・・・」


私、レイプでもされるんだろうか。
お兄ちゃんの話はいつも極端で長い。
私を大切に思ってくれてるのはよく分かるけど、私だってもう高校生・・・
恋愛の一つや二つはしてみたい。






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